相馬野馬追(そうまののまおい)は、1000年以上の歴史を持つ壮大な馬の祭典です。この行事がどのようにして生まれ、何を目的として続けられてきたのか。まずは基礎となる情報を知り、相馬野馬追を楽しむための準備をしましょう。
相馬家と相馬藩主家の世代表記について
相馬野馬追の話をする際、少しわかりにくい部分があります。それが、相馬家と相馬藩主家の世代表記です。
相馬野馬追の起源は、相馬家が陸奥国行方郡太田村(現在の福島県南相馬市原町区中太田)に下向してからとされています。そのため、相馬藩主家の初代当主を**相馬師常(そうまもろつね)**とし、これを1代目として表記します。
ただし、相馬家全体の始祖(初代)は平将門です。このため、相馬師常は相馬家の12代目にあたります。最初は混乱するかもしれませんが、覚えておくと相馬野馬追の歴史をより深く理解できます。
なぜ相馬野馬追が行われているのか?
相馬野馬追は、単なる祭りではありません。それは、地域の誇りであり、馬文化と武士の精神が色濃く反映された行事です。皆さんが疑問に思うであろういくつかのポイントを挙げてみます:
- どうして馬の祭典が相馬地方で?
相馬地方は古くから馬に縁が深い土地であり、相馬家の歴史とともにこの文化が育まれてきました。 - なぜ甲冑を着て馬に乗るの?
野馬追は、武士の技術を鍛える場でもありました。そのため、戦の装いである甲冑を身にまとって出陣するのです。 - そもそも何をしているの?
祭りの中では、神旗争奪戦や甲冑競馬など、馬と武士の力強さを感じられる行事が行われます。
相馬野馬追の魅力に触れる
この行事の魅力は、一見しただけでは伝わらないかもしれません。しかし、その背景を知り、甲冑や馬装(ばそう)の意味を理解していくと、出陣する人々の姿や祭り全体がさらに魅力的に感じられるようになります。
校長からのメッセージ
私も14歳のとき(1988年)に初めて野馬追に出陣しました。それから2021年までの間、出陣を続け、諸先輩方から多くのことを教えていただきました。そのおかげで、相馬野馬追が持つ深い意味を知り、行事をより楽しむことができました。
これから皆さんにも、相馬野馬追の歴史や文化を一緒に学んでいきたいと思います。一緒にこの奥深い世界を楽しみましょう!