相馬野馬追(そうまののまおい)の象徴的な行事である神旗争奪戦では、三妙見(さんみょうけん)と呼ばれる三つの神社を表す色が登場します。それぞれ、以下のように色分けされています:
- 赤:相馬太田神社
- 黄:相馬小高神社
- 青:相馬中村神社
この色は、神旗争奪戦だけでなく、野馬追のさまざまな場面で登場します。その一つが、「軍者(ぐんじゃ)」という役職が持つムチのデザインです。
軍者の役割
軍者は、相馬野馬追において重要な役職です。現代の会社に例えるなら、管理職に相当する役割を果たします。彼らは出馬回数が多く、経験豊富であり、若武者たちに技術や伝統を教える指導者でもあります。
軍者の持つムチは、騎馬武者たちの装備の一つであり、その先に小さな旗が付いています。この旗には三妙見の色が用いられており、その年の「当番神社」によって色の並び順が変わるという興味深い特徴があります。
三妙見の色と旗の並び順
三妙見を象徴する三色の旗には、次のような特徴があります:
- 当番神社による色の並び替え
その年の「当番神社」がどこかによって、旗の並び順が変わります。たとえば、当番神社が相馬太田神社の場合、赤が先頭に来ます。小高神社や中村神社が当番の年には、それぞれ黄や青が先頭になります。 - 三色旗の意味
三妙見の三色旗は、野馬追の神聖さと伝統を象徴しています。旗の並び順が変わるという細かなルールも、野馬追が長い歴史の中で育んできた奥深い文化の一つです。
野馬追に興味を深めるきっかけ
こうした細かなルールや意味を知ると、野馬追がただの祭りではなく、地域の歴史や人々の想いが詰まった行事であることに気づくでしょう。観客の皆さんも、三妙見の色や旗の並び順に注目すると、野馬追をさらに楽しむことができます。